Market Data

米国金利とスプレッド(毎日更新)

社債と国債金利の関係:
  • 【US10Yを見る理由】
    • 社債の金利(利回り)は、該当国の長期国債の金利に基づいて大きく動くことが一般的です。国債の金利が上昇すると、社債の金利も上昇する傾向があります。
  • 【AAA,BBBを見る理由】
    • 社債の利回りはその国の国債の利回りに加えて、企業のクレジットリスクを反映したプレミアム(スプレッド)が上乗せされたものです。無リスクと見なされる国債に比べて、社債は企業のデフォルトリスクが存在するため、その分高い利回りが要求されます。
    • 金融危機や不安定な経済状況が生じると、クレジットリスクの懸念が高まり、スプレッドは急激に拡大することがあります。2008年のグローバル金融危機の際には、多くの国で社債スプレッドが急増しました(チャンスでもあります
    • 高インフレが予想される場合、中央銀行が金利を引き上げる可能性が高まり、これが企業の財務コストを増加させる可能性があります。この結果、デフォルトリスクが上昇し、スプレッドも広がる可能性があります。逆に、デフレが予想される場合、経済の縮小や企業の業績悪化により、スプレッドが拡大する可能性があります。
US10-US2Yを見る理由①

イールドカーブとは: イールドカーブは、異なる期間の債券の利回りを縦軸に、その期間(満期)を横軸にプロットしたグラフです。通常、短期の利回りよりも長期の利回りの方が高い「正常な」イールドカーブが形成されることが多いです。

この差(スプレッド)は、イールドカーブの形状を示す重要な指標としてしばしば利用されます。

  • 正のスプレッド(正常なイールドカーブ): 10年金利が2年金利よりも高い状態。これは経済の成長が期待され、将来のインフレが予想される場合に一般的です。
  • 逆イールドカーブ: 10年金利が2年金利よりも低い状態。これは経済の先行きに対する懸念や将来のデフレの予想などが影響していることが多く、過去には経済の停滞やリセッションの前触れとされることがありました。長短金利差がマイナスの場合、ヘッジ後利回りがマイナスになる場合があります
US10-US2Yを見る理由
  1. 米国の長期債券を為替ヘッジ付きで円で投資する場合、投資家の受け取る最終的な利回りは以下の要素に影響されます:
    • 米国の長期債券の利回り: まず、投資家は米国の長期債券からの利回りを受け取ります。
    • 為替ヘッジのコスト: 為替ヘッジを行うことで、円とドルの為替変動のリスクから守られますが、その代わりにヘッジのコストが発生します。このヘッジのコストは、主に円とドルの短期金利の差によって決まります。例えば、もし日本の短期金利が0.1%で、米国の短期金利が5.0%だとすると、この5.0% – 0.1% = 4.9%がヘッジのコストとして考えられます。
      • 簡単に言うと、FXのスワップポイントヘッジコストです。
    • 最終的な利回りの計算: 米国の長期債券の利回りから為替ヘッジのコストを差し引いたものが、為替ヘッジ付きの最終的な利回りとなります。
      • 具体的な例を用いると、もし米国の長期債券の利回りが6.0%で、ヘッジのコストが4.9%だとすると、為替ヘッジ付きの利回りは6.0% – 4.9% = 1.1%となります。
      • 仮に米国の短期金利≒2年債利回りのとき、為替ヘッジ付きの利回りは長短金利差1.0% + 0.1% = 1.1%とも言えます。